この層1枚1枚が100ナノ×1ナノ
この層1枚1枚が100ナノ×1ナノ
モンモリロナイトは界面活性剤と違い、泡を立てずに汚れを落とすことができます。
膨潤性という特徴によって汚れや余分な皮脂を抱え込み、洗い流すことができるのです。
なぜ汚れを抱え込むのでしょう?
その秘密は、モンモリロナイトの特殊な構造にあります。
モンモリロナイトを顕微鏡で見ると、薄い板が何枚も重なった層が確認できます。
この構造を「トランプ構造」と呼びます。
層1枚1枚は、わずかの直径100ナノほどの小さいもの。厚さは約1ナノメートルです。
モンモリロナイトは、この層の間に汚れをどんどん取り込みます。非常に小さい層の集まりですから、表面積がとても大きく、1グラム当たりテニスコート3面分にも及びます。
また、モンモリロナイトは結晶ひとつひとつにマイナスイオンを帯びています。
それに対して、汚れや余分な皮脂などの有機物はすべてプラスイオンを帯びています。
そのため、モンモリロナイトはまるで磁石のように汚れや皮脂を吸い込んでいくのです。
モンモリロナイトには、ヒアルロン酸やコラーゲンといった保湿成分を層の間に吸着する特徴もあります。この特徴により、モンモリロナイトは肌にしっかりとうるおいを届けることができるのです。
保湿成分を届けることと汚れを落とすことは、ちょっと考えると矛盾しているようですが、モンモリロナイトはこのふたつを同時に実現することができます。
それは、モンモリロナイトが「イオン交換」できるからです。
マイナスイオンを帯びたモンモリロナイトは、有機物を引き寄せます。しかし、その時の有機物とモンモリロナイトの結合力はあまり強くないため、再びプラスイオンを帯びたものと接触すると、それまで引き寄せていたものと新しく接触したものを瞬時に交換するのです。
そして不思議なことに、一度交換が行われると今度は新しく引き寄せたものを強く保持して離しません。
KURUMUクリームウォッシュを例に挙げて、説明しましょう。
洗顔の時、モンモリロナイトにあらかじめ配合してある保湿成分が汚れと接触すると、保湿成分と汚れは瞬間的に交換されます。そして、保持した汚れはモンモリロナイトに強い力でくるみ取られ、すすぎの水と共に流れ落ちるのです。
モンモリロナイトには、肌に届いたうるおい成分を逃がさずに閉じ込める力があります。それを可能にするのが、モンモリロナイトの「被膜作用」です。
モンモリロナイトを配合した液体を肌に塗布すると、モンモリロナイトが肌の表面にごく薄い膜を作ります。
この膜が肌を包むバリアのような役目を果たし、配合された保湿成分を逃がすことなく肌に留めてくれます。
被膜は非常に薄く、厚さ約1ナノ。肌呼吸ができる通気性もあり、ふんわりと肌を包み込み守ってくれるような独特な被膜感です。
クリームを塗布する前
クリームを塗布した後
クリームを塗布する前
クリームを塗布した後
上の写真は、モンモリロナイトを水で膨潤させたクリームを肌に塗布し、マイクロスコープで撮影したものです(左が塗布前・右が塗布後)。
右の写真では、肌の表面がつるっとした膜で覆われているのがわかります。
これがモンモリロナイトの「被膜作用」です。