化粧品を腐らないようにする(つまり防腐ね)って難しいなぁ…と思っています。
防腐するということは少しだけど刺激になる。でも腐っちゃうから入れないわけにはいかないし。
そんなわけで今回は
KURUMUクリームウォッシュに配合されている4種類の防腐力もある保湿剤のお話。
そもそも防腐力もある保湿剤ってどんなもの?
BG、エチルヘキシルグリセリン、1,2ヘキサンジオール、DPGはどんなもの?
そんなお話。
刺激があることも?化粧品に必須の防腐剤の役割とは?
そもそも化粧品における防腐剤はどんなものでしょうか?
刺激がありお肌に悪いとネガティブなイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし化粧品にはなくてはならない成分でもあります。
化粧品は特別な表記がない限り3年間腐らずにいなくてはいけません。もし防腐剤を入れないとどんな化粧品も腐ってしまい、3年間はとても持ちません。
また、腐ってしまった化粧品を使ってしまうと健康被害があることも。
そんなこわい事態を避けるために防腐剤は配合されています。
防腐剤フリーの化粧品とは?防腐力がある保湿剤とは?
防腐剤は必要不可欠とお話ししましたが、「防腐剤は敏感肌の人には刺激がある」という悪いイメージがあります。
そこで「防腐剤フリー」を謳っている化粧品も中にはあります。
ではどうやって安定した商品を作っているのでしょうか?
実は日本の決まりで防腐剤に該当しない成分を使って防腐をしているからです。
保湿剤のカテゴリーに入るのですが、防腐の力を持っている成分で防腐をしているというわけ。
だからと言って防腐力のある保湿剤にもデメリットはあるのでそれには注意が必要です。詳しくはこちらから!
今回お話する成分はこの「防腐力のある保湿剤」である
BG
エチルヘキシルグリセリン
DPG
1,2ヘキサンジオール
の4種類。
ではそれぞれどんな成分なのでしょうか?1つずつ見ていきましょう。
BG
BGは刺激はかなり少ないにも関わらず、さらりとした質感なのに保湿ができるということで非常に多くの化粧品に使われる多価アルコールの一種です。
植物エキスを抽出する時にも使われていて、KURUMUで配合されている植物エキスにもBGは使われています。また、15%ほど配合すると防腐力があがると言われていることもあり、ポピュラーすぎて語られることが少ない成分です。
エチルヘキシルグリセリン
エチルヘキシルグリセリンは化粧品の原料でとってもポピュラーなグリセリンの仲間の多価アルコールの一種です。
グリセリンと同じようにお水をつかむ力があるので保湿剤としてお肌をしっとりさせることが出来ます。その保湿力もグリセリンと同等です。
また、抗菌作用や防臭作用があるのも特徴です。防腐剤の量を減らすことができるため、防腐剤フリーの化粧品によく使われます。
気になる安全性はというと、皮膚への刺激はほとんどなく、アレルギーが起こる可能性も低い成分です。ただ、5%の濃度だと軽度の目への刺激が起こることがあるそう。
KURUMUクリームウォッシュに配合されているエチルヘキシルグリセリンは1%よりも全然少ないうえ、刺激自体も問題になるほどではありません。
その安全性の高さからベビーローションやボディミルクなどによく配合されています。
DPG
エチルヘキシルグリセリンに続いて次はDPGのお話。
DPGはジプロピレングリコールの略で、化粧品の基材としてよく使われるBGと同じように化粧品のベースに保湿剤として使われます。
また、抗菌性もBGと同じようにあるので防腐のサポートとして配合する場合もあります。
気になる安全性はというと?
DPGは似たような成分でPGという旧指定成分がありますが、PGよりも刺激が少なく旧指定成分にも指定されていません。
ですから多少の刺激の恐れはあるものの、使用には問題のないレベルです。
1,2ヘキサンジオール
1,2ヘキサンジオールも、化粧品の基材としてよく使われるBGと同じように保湿力があるので保湿が目的で配合されます。DPGやBGとの違いは防腐効果の強さ。
ごく微量で防腐効果が発揮されるので「防腐剤フリー」の化粧品によく配合されます。
安全性はDPGと同じく刺激が少なく問題ないレベルです。
化粧品の防腐剤と防腐力がある保湿剤をどう考える?
今回ご紹介した「BG」「エチルヘキシルグリセリン」「DPG」「1,2ヘキサンジオール」の4種類。
どれも保湿剤というカテゴリーにも関わらず、防腐の効果もあるという成分でした。
どの成分もほとんど刺激がないのですがゼロではありません。
防腐力がある保湿剤を配合すると「防腐剤フリーの化粧品にしないの?」なんて声が聞こえてきそうです。
確かにKURUMUクリームウォッシュはこれらの4種類で防腐のサポートをしていますが、「防腐剤」としてフェノキシエタノールが配合されています。
フェノキシエタノールは嫌われがちな成分ではありますが、少ない量でしっかりと菌を抑えてくれるし、刺激もそこまでではないので防腐という意味ではとても優秀です。
対する今回の「保湿剤」は同じ量や、それより多くても刺激はとっても少ないですが、防腐力も弱いため「保湿剤」のみで防腐をしようとするとたくさん入れなくてはなりません。
たくさん入れれば少ない刺激も増えてしまうわけで。
(しょうゆをたくさん飲んだら死んじゃうのと同じです。)
防腐剤フリーにしなかった理由は単純に「保湿剤のみ(防腐剤フリー)」と「フェノキシエタノール+保湿剤」を比べた時に「フェノキシエタノール+保湿剤」の方が刺激が少なく、使用感もよかったということです。
KURUMUでは「防腐剤フリー」や「界面活性剤不使用」など、一見するとよさそう!だから配合しない!とはしません。
1つ1つの成分に刺激があるのかないのか?今回のように刺激があったとしても少量なら問題がなく使えるのか?刺激がない成分でもたくさん入れると問題があるのではないか?などをていねいに考え化粧品を作っています。
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