旅行に行って備え付けの化粧品をつけてみると、ちょっとお肌がピリピリ。そんな経験はありませんか?
化粧品は特別な記載がない限り、3年間腐らないように作ってください!という決まりがあります。
そのため、防腐剤を入れて腐らないようにしています。しかし、防腐剤はお肌がピリピリと刺激になることも。
そんなわけで今回は
防腐剤の1つ、フェノキシエタノールのお話。
フェノキシエタノールってどんなもの?
お肌の刺激やアレルギーは?
モンモリロナイトとの相性は?
そんなお話。
化粧品の防腐剤フェノキシエタノールの由来とは?
フェノキシエタノールは日本茶の中でも高級品の玉露から発見されたのが始まりで、天然のものから見つかったこともありオーガニック系のスキンケア商品に使われることが多い成分です。
フェノキシエタノールは名前に「エタノール」が含まれているのでアルコールなの?とよく聞かれます。
しかし、フェノキシエタノールとアルコールは全くの別物です。 エタノール、アルコールと呼ばれるものは、化粧品では「エチルアルコール」「エタノール」という名で表示されます。
グリコールエーテルというアルコールの一種で、パラベンなどと並んで防腐剤として非常に多くの化粧品に使われています。
日本では防腐剤の配合量が決められており、フェノキシエタノールは1%以下という決まりがあります。そのため販売されている化粧品での使用量はすべて1%以下。
ほとんどの化粧品ではBGなどの菌を抑える効果もある保湿剤と一緒に配合することにより0.5%以下が多く、ローションなどの場合には0.2%ということも少なくありません。
防腐力がある保湿剤についてはこちらから
防腐剤の一種パラベンとの違いとは?
ではフェノキシエタノールと並んで化粧品によく配合されるパラベンとの違いはどんなところにあるのでしょうか?
パラベンと比べた時のフェノキシエタノールの特徴として
・同じ量を使う時に刺激が弱い
・防腐の効果は劣る
・アレルギーの心配はない
という3つが挙げられます。
刺激が弱い反面防腐の効果は落ちるので結果たくさん入れることになり、一概には「刺激が弱い」とは言い切れません。
他の成分とのバランスや商品のコンセプトなどに合わせて組み合わせたり使い分けをしているところが多いのではないでしょうか。
防腐剤の1つとしてポピュラーなフェノキシエタノール。お肌への刺激はどうなのでしょうか?
フェノキシエタノールの刺激やデメリットとは?
パラベンと並び化粧品の防腐剤としてよく使われるフェノキシエタノール。刺激やデメリットはどんなことがあるのでしょうか?
まずはデータを見てみましょう。
• [ヒト試験] 51人の被検者に10%フェノキシエタノールを含むミネラルオイル0.3mLを対象にHRIPT(皮膚刺激&感作試験)を実施したところ、誘導期間において2人の被検者はほとんど知覚できない反応を示したが、いずれの場合も次のパッチ適用までに反応は消失しており、また試験期間において他に皮膚反応はなく、皮膚刺激および皮膚感作の兆候はみられなかった(Hill Top Research Inc,1984)
• [ヒト試験] 2,736人の患者に1%フェノキシエタノールを含む軟膏を用いたパッチ試験を実施したところ、適用から2日および4日目で刺激性またはアレルギー性反応の兆候はみられなかった(C R LOVELL et al,1984)
• [ヒト試験] 130人の患者に1%,5%および10%フェノキシエタノールを含むワセリンを用いたパッチ試験を実施したところ、刺激性またはアレルギー性反応の兆候はみられなかった(C R LOVELL et al,1984)
• [ヒト試験] 138人の被検者の背中に10%フェノキシエタノールを含む軟膏を対象にHRIPT(皮膚刺激&感作試験)を実施したところ、アレルギー感作と思われる皮膚反応は観察されなかった(W A Henke et al,1975)
お肌の刺激、アレルギーはほとんどないというデータが出ています。
やっぱり気になるのは「ほとんど」という言葉。
敏感肌の方はほとんどが刺激がなくても刺激が出るのでは?と心配になってしまいます。
データを詳しく見ると
お肌への刺激に関してはゼロではなく、51人中2人が小さな刺激を感じたとのこと。
アレルギーに関しては1人もいなかったそうです。
フェノキシエタノールに限らずですが、防腐剤はどうしても刺激が出てしまうのがデメリット。
お肌によい成分がたっぷりと入っている化粧品。菌にとっては大好物がたっぷりで増えやすい環境ともいえます。
菌が増殖した化粧品が目に入ったり、お肌についたりした場合重大な病気を引き起こすことも。そうでなくてもお肌の刺激になってしまいます。
化粧品では未開封の状態で3年間よい状態をキープしなくてはならないため、菌を増やさない防腐剤は必要不可欠なのです。
防腐剤の中でもさまざまな種類の菌に対応すること、刺激が少ないこと、アレルギーの心配がないことなどからKURUMUではフェノキシエタノールを中心に防腐をしています。
ではフェノキシエタノールとモンモリロナイトの相性はいいのでしょうか?
フェノキシエタノールとモンモリロナイトの相性は?
モンモリロナイト化粧品と謳っているKURUMU。モンモリロナイトとの相性は気になるところ。
そもそも防腐剤とモンモリロナイトはあまり相性がよくありません。
というのも、モンモリロナイトは皮脂や汚れ、うるおい成分まで様々なものをくるみとってくれるちからがあります。くるみとるちからのおかげで洗顔料などでは大活躍。
しかし困ったことにフェノキシエタノールをはじめとする防腐の効果までもくるみとってしまうため、効果が半減してしまうことが。
そのため、モンモリロナイトを使った化粧品は腐らないように作るのが大変難しいのです。
しかし、KURUMUの製造元はモンモリロナイト製品を40年作り続けている粘土科学研究所という会社。
時には菌汚染に悩まされ、変色や離水などなど防腐剤との相性で様々な問題が起こりつつも、フェノキシエタノールやパラベン、精油などなど、防腐効果があるもので試作を繰り返しました。
その結果、刺激の少なさや防腐効果などからフェノキシエタノールがモンモリロナイトの防腐にぴったりなのが分かりました。
40年の研究により、モンモリロナイトの洗浄力や保湿力が最大限に発揮されつつ、しっかり防腐もできているKURUMUスキンケアシリーズ。
モンモリロナイトのちからにより、洗顔では毛穴の奥まで大掃除。ワントーン明るいお肌に。
保湿系の商品ではしっとり感をとどけて乾燥から守るセカンドヴェールでうるおい長続きの柔らか肌に導いてくれます。
そんなKURUMUシリーズ詳しくは ↓